Follow the money (金の行方を追え)
あなたはこの言葉を知っているでしょうか?
もしかすると文系の方ならご存知かもしれません。
これは歴史を勉強する時に教わる言葉で金の行方を追いかけたら色々なことが分かってくるということです。
そして、歴史から学べば起業で成功して時間とお金の自由を手に入れる方法が分かりますので、是非最後までお読みください。
私は高校の地歴公民の教員免許を取るために大学では京都教育大学教育学部社会領域専攻というところに入ったのですが、大学での歴史は高校までの歴史とは少し違います。
というのも高校までの歴史教育というのは学習指導要領でこういうことを教えましょうというのが決まっており、それに従わないといけないのですが、大学以降の歴史教育というのはその先生がご自身の研究に基づいて教えることが出来るからです。
そんな訳で、日本政府(文部科学省)のガイドラインに従う必要がなく、色々なことを教えてもらえます。
私が大学の歴史で学んだ単純な事実の一つはお金のことを考えましょうということです。
単純に考えてみて下さい。
例えば、幕末に行われた戊辰戦争および明治維新。江戸幕府というのは今で言うところの日本政府みたいなものです。萩藩や薩摩藩というのは京都とか大阪、あるいはそれよりも少し小さな行政区分です。一体どうやって、その戦費をまかなったのでしょうか?
京都や大阪などの都道府県規模の行政が日本国を相手に戦争できるくらいの戦費をどこから調達したのでしょうか?
もっと大きな謎は坂本龍馬を代表とする大量の脱藩浪士です。浪人というのは今でいうところの無職です。憂国の志士なんてカッコいいことを言っていますが、大量の無職が集まってどうやって討幕を実現させたのでしょうか?
西の方から京都に来て色々京の町を荒らしまわっていましたが、その滞在費や活動費はどこから調達したのでしょうか?
志さえあれば数十人の若者が集まって今の自衛隊に勝つことが出来るのでしょうか?
今回は歴史の話ではないので、詳しくは話しませんが、スポンサーがいたということであり、そのスポンサーが誰なのかを突き止めると色々面白い話が分かってくるということです。
私は長距離走、マラソンが速くなるための方法論を教えることでお代を頂いていますが、日本人というのはどうもスポーツになると歴史と同じで頭の中がお花畑になるらしく、清く正しく美しくのスポーツの世界、それも駅伝やマラソンのように自分との闘いのスポーツでお金の話をするなんてけしからんという風潮が強いですが、実際には日本の長距離界、マラソン界を支えているのは実業団チームであり、実業団チームを持てるのは年間1億円前後は平気で捨てても大丈夫な超一流企業です。
何か大きなことを成し遂げようと思うと金が必要なのです。
そこで、今日は皆様に考えて頂きたいことがあります。
それはアドルフ・ヒトラーという30歳の時点で、金もなく、職もなく、コネもなく、第一次世界大戦の終戦を最前線で毒ガス弾を受けて失明寸前になって野戦病院で迎えた男がどうやって政権をとったのかということです。
中学、高校の歴史の教科書を見るとあたかも初めからアドルフ・ヒトラーという男がいて、独裁政治をしいてドイツを意のままに操り、ヨーロッパを荒らしまわったという感じの説明ですが、アドルフ・ヒトラーという人は30歳の時点で金もなく、職もなく、コネもなくというどこにでもいるどころか、どちらかと言えば、大変な人生を送ってきた人です。
どうやって、そんな人が政権を取るまでに至ったのか?
演説が非常に上手かったのは事実です。
そして、彼は当時のドイツの中産階級や労働者階級の人が思っていたことを代弁するのが非常に上手かったのも事実です。その理由の一つは彼も労働者階級であり、第一次世界大戦では最前線で闘った一兵卒だったからでもあります。
ですが、それだけで政権をとれますか?
例えば、今の日本も政府に対する不満や社会に対する不満を持っている人はたくさんいます。では、演説が上手ければユーチューブで演説をして政権を取れるでしょうか?
実はこの仕組みが分かれば商売の仕組みが分かります。
演説というのはセールスだと思ってもらえると良いです。色々なところで書いていますが、セールスとは決して商品を売るだけではありません。自分のアイディアを売る、自分を売る、要は相手を説得する技術のことです。
自分がどれだけ優れた人間でもそれを相手に伝えることが出来なければ冷遇されるだけです。
政治活動も同じで自分のヴィジョン、ドイツとは将来こうあるべきだという明確なヴィジョンを売ったのがアドルフ・ヒトラーという男です。
ですが、セールスとは公式の片側に過ぎず、もう片側にはマーケティングがあります。
つまり、たくさんの人に聴いてもらわないと意味がないのです。このマーケティングには金がかかります。マーケティングというのは商品に興味がある人を集める作業であり、集めた人にセールスプレゼンテーションをします。
つまり、ヒトラーの演説はセールスプレゼンテーションであり、マーケティングとはヒトラーの演説を聞きたい人を集める作業になります。その為に、大量のビラをまいたり、ポスターを貼ったり、フェルキッシャーベオバハター(国民の観察者)という党機関紙を発行したりしたのです。
そして、その大量の紙代、インク代、人件費は実業家のフーゴ・ディーター・シュティンネス、ルール地方の鉄鋼王と呼ばれたフリッツ・テッセン、アメリカの自動車王ヘンリー・フォード、ドイツとアメリカの多国籍企業のIGファルベンらが出したのです。
これを現代社会に置き換えて考えると、起業して成功するには優れたセールスプレゼンテーションとそのセールスプレゼンテーションを聞きに来る人(もしくはセールスレターを読む人)を集めるための広告宣伝費(特にSNS広告)があれば成功することが出来るということです。
問題はその広告宣伝費をどこから集めるのかということです。ヒトラーは政治献金という形で集めました。
ただ、私はこのやり方はおススメしません。
政治献金を集めるというのは資本主義社会においては株主を募るということですが、株主が他にいると自分は株主に雇われる雇われ社長ということになります。
起業の大きな魅力の一つは自由とお金の自由を手に入れることですが、雇われ社長になってしまうと株主様の言うことを聞かざるをえなくなるので、あまりおススメしません。
次に銀行からの融資を受けるという方法があります。これは借りられるならば悪い話ではありません。
ただ、これも事業の拡大が早まるから銀行から融資を受けるのと、銀行から融資を受けないとやっていけないから融資を受けるのとでは話が変わってきます。
銀行も金を貸さないと商売出来ませんから、金は貸したいのですが、貸した金が返ってこなくても困りますから、大抵の場合は貸してほしいところには貸してくれず、貸していらないところ、要するに儲かっているところに営業に行きます。
融資は受けられるなら受ければ良いと思いますが、融資がないとやっていけないというのはあまり望ましい状態ではありませんし、なかなか銀行さんに逆らえなくもなってしまいます。
では、この広告宣伝費を捻出する一番良い方法は何かということですが、物凄く地道ですが売り上がった利益から捻出するということです。日本では貯金が善と思われがちですが、必ずしもそうではありません。儲かったらどんどん広告宣伝費に回していった方が事業の拡大は早いです。
そして、広告宣伝費をかけられるのはかけた以上のリターンがあるからです。
つまり、売れるからです。そして、売れるか売れないかはセールスプレゼンテーション(セールスビデオレター、セールスレター)の出来次第で決まります。
つまるところ、起業してやっていけるかどうかは、価格を含めて質の良い商品、サービスを持っているかどうか、そして、それを買うべき人がいた時にきちんと買うように説得することが出来るかどうかで決まります。
前回のメルマガでも解説させて頂きましたが、どんなにニッチな市場でも2万人の需要はあると言われていますが、売れるならばあとは数うちゃ当たります。そして、数を打つとは基本的には広告宣伝費をたくさんかけるということであり、その広告宣伝費は売り上げからくるのです。
ここまで読まれた方は「いや、広告宣伝費なんかかけなくても地道にユーチューブに動画をあげていけば良くないですか?」と思われた方もいらっしゃると思います。もちろん、それでも構いません。
ただ、結局は自分の労働もコストであることを経営者ならば分かっておくべきです。
結論から言えば、早く事業を拡大したいのであれば、地道にSNSにコンテンツをあげながら、広告宣伝費もかけられる範囲でかけるのがベストです。
ですが、いずれにしてもコストには違いありませんから、かけたコストに見合うだけの売り上げがたたなければやってられないのが実際の所だと思います。
ですから、結局のところ、起業して上手くいくかどうかは価格を含めて満足できる商品やサービスを用意することとそれを売る技術の二つによって決まります。
その二つの概要を拙著『情熱を金に変えろ』(3000円)の中で約20万字にわたって解説をしております。現在原稿データをPDFファイルで無料でプレゼントさせて頂いておりますので、ご希望の方は是非こちらをクリックしてご覧ください。
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